10年目を迎えて

クエルキッチンはJR南草津駅から徒歩1分の所にあります。

10年前、自宅でパン教室をスタートした頃の私はもちろん新米講師。

 

これからパン教室として経営や指導等、上手くやっていけるのだろうか?

経験のない無名な私の教室に生徒さんが来てくださるのだろうか?

 

等と不安でいっぱいでした。

 

でも、その不安を抱く必要もないくらい、

募集を開始してから、すぐに生徒さんが来てくださいました。

 

開業準備等はゆっくりと追々やっていこうと思っていたので、

逆に、慌てました。

 

レシピに書いていることよりも、

レシピに書ききれない、

書いていないことをしっかりとお伝えしたい、

 

生徒さんの疑問にも納得出来るように着実にお答えしたい等々、

その頃はめちゃくちゃ意気込んでいました。

 

生徒さん第1号はKさん。

妊娠、出産とお休みの時代もありましたが、

今も通ってくださっています。

(ありがたい~)

 

実は本当のことを言うと、

好きで始めたパン教室では無かったのです(^^;)

 

パンは普段から作っていたし、

子どもたちも喜んで食べてくれていました。

 

子育てが一段落、

義母の介護を終えて、改めて、自分を見つめ直したとき、

 

○○ちゃんのお母さんではなく、

○○さんの奥さんでもなく、

○○家の嫁でもない私になりたい、と思いました。

 

でも、今から、私に何が出来るんだろう? って考えたときに、

私にできること、続けてきたことが「パン」だと気がつきました。

 

私には「パン」がある って思いました。

 

今は白神こだま酵母と自家製発酵種のパン作りをお伝えしていますが、

私の最初のパン作りは小学5年生でした。

 

ず~っと自己流。

 

結婚して、末っ子が幼稚園に通う頃になって、

ようやく、インスタントドライイーストのパン作りを習い始めました。

 

それまで自己流だったパン作りから

本格的に沢山の種類のパンが作れる!と喜々として通いました。

 

材料は外国産の小麦粉、インスタントドライイースト、

塩、白砂糖、スキムミルク、ショートニング、(卵)。

 

どんどん習って、講師の資格も取りました。

 

でも、習う機会が増えると同時に

疑問を抱くようになりました。

 

こんなに砂糖を使って身体には良くないよね。

こんなにショートニングを使って良いの?良いわけないよね。

外国産の小麦ってどうなのよ?

 

 

そんなときに、白神こだま酵母に出会ったのです。

 

砂糖の量は半分以下、

油脂不使用、

卵、乳製品も不使用、

国産小麦粉を使用、

しかも手ごね。

 

砂糖がほんの少量で出来る!

油脂無しでも美味しく出来る!

卵も乳製品も必要ない!

ニーダーが無くても出来るんだ~と。

 

今までのパン作りが根底から覆るくらい、

衝撃を受けました。

 

取得していた講師の資格を投げ捨て、

滋賀から東京のサラ白神のパン教室に3年ほど通いました。

 

有名シェフの講座にも積極的に参加しました。

 

そして、新たに白神こだま酵母の師範資格を取得して、

自宅パン教室をスタートしたのです。

 

その頃、白神こだま酵母は

「臭い」だの、

「固い」だの、

散々なことを言われていました。

 

本当はこんなに美味しいのにと悔しい思いもしていましたが、

何とか、その白神こだま酵母の汚名を返上したいと、

今までパン教室を続けてきたのです。

 

実際に教室に習いに来てくださった方は、

「白神こだま酵母パンって臭くないんですね」

「白神こだま酵母パンってモチモチして美味しいですね」

「白神こだま酵母パンって砂糖も少しだし、油も入れないから身体に良いですね」と

言ってくださいました。

 

そう言って、笑顔で帰って行かれるのを見て、

心からパン教室をやって良かったと思えました。

 

素敵な生徒さんに恵まれ、

あっという間の10年です。

 

当初の頃はお伝えしたいことが多すぎて、

あれもこれもと詰め込み過ぎていたような気がします。

今は落ち着きました(笑)

 

決して手を抜いているのではなく、

生徒さんにとって今、何をお伝えしたら一番良いのかを考えるようになりました。

 

十人十色。

生徒さんが違えば、教え方も生徒さんの数だけあります。

 

私が生地を扱っていると簡単そうに見えるみたいで、

「魔法の手」と、よく言われます。

 

でも、私にだって、パン作り初心者の頃があります。

 

最初は生地の丸めも出来なかったんですよ(爆笑)

 

ベンチタイムをすっとばして、成形しちゃったり(^^;)

第二次発酵していたのを忘れて、過発酵にしてしまったりと。

 

恥ずかしい限りです。

 

まったくパン作りが初めてという方には

ベーシックコース初級クラスから学んでいただくとスムーズにパン作りが出来るかと思います。

 

最近はユーチューブを見て勉強してからクエルキッチンに来てくださることも多くなりました。

「時代ですね~」

 

なので、初めましての生徒さん、私の初心者の時よりも格段に上手です!

 

それでも、必ずパン作り初心者さんに言うことがあります。

 

それは「パン生地を自分だと思って」

「パン生地の気持ちになって」と。

 

生徒さんがパン生地を引きちぎっている動作を見つけると

私は「痛い、痛い」って

パン生地の代わりに心の中で叫んでいます(笑)

 

パン生地を自分の分身だと思ったら、

少しは丁寧に扱っていただける気がするのです。

 

受講されたパンをお家で作られて、

私にパンの写真を送ってくださる方もいらっしゃいます。

 

独学では上手くパンが焼けなかったけど、

「レッスン後はこんなにふんわり出来た~」って、

「油脂も乳製品も入っていないのに凄い~」って、

素直に喜びを表現してくださいます。

 

講師になって良かったと思える瞬間です。

もっともっと上達出来るように一緒に頑張りましょうね。

 

この先、いつまで講師を続けていけるのかどうか、わかりませんが、

イチローさんも最低50歳までは現役とおっしゃっていたのに、

引退しちゃったし・・・

 

生徒さんがいらっしゃってこそのパン講師です。

私は何歳まで出来るのかなぁ~